保証人について
- 知人に「絶対迷惑をかけないから連帯保証人になって欲しい。はんこを貸してくれれば、手間も取らせない。」と頼まれました。でも、「保証倒れ」という言葉も聞きますし、友人も「離婚した際に、保証人の問題で苦労した」と言っていましたので心配です。 どうすればいいでしょうか?基本的なことを教えてください。
- 連帯保証人になるというのは、自分がお金を借りるのと同じ責任を負うことです。知人から「迷惑をかけない。」といわれても、それは債権者に払わなくて良いと言うことではありません。主債務者である知人が払わなくなったり、破産したりした場合には、あなたが、全額を支払わなければならなくなります。もちろん、あなたが支払った場合、その分を主債務者に求償することはできますが、実際には主債務者に資力がなくて、回収できない場合が多いでしょう。連帯保証人になる場合には、自分が全面的に責任を負う契約だと言うことを覚悟して、契約してください。ですから、もちろん契約書の中味はしっかり自分でチェックすること。「はんこを貸す。」と言う安易な方法を取ると、自分の認識と全く違う内容の契約書が作成されるかもしれません。さらに「公正証書」にされてしまうと、払わなかった場合、あなたの財産が差し押さえられる可能性もあります。くれぐれも慎重にしましょう。
離婚と保証債務についても問題になることが多いですね。住宅ローンなどの保証人になっているような場合、主債務者である配偶者と離婚しても保証債務は原則として存続します。住宅の持分を主債務者に譲渡しても、当然には保証契約は解除されません。配偶者との間で、離婚の合意として「保証債務の負担をしない」と定めるだけでなく、債権者との間で、正式に保証債務を解除することが必要です。担保物件の持分を失うことで、解除を認める債権者もいますが、新たに、保証人を追加するように求める債権者もいます。事前によく確認しないと、連帯債務だけが、残って思わぬ負担を強いられる可能性もあります。ご注意下さい。
このQ&Aは、過去の相談をもとに掲載しています。題名横の日付の時点での回答ですので、その後の法改正などにより、現在は内容が変わっている場合もありますので、ご了承下さい。