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法律Q&A FAQ

賃貸マンションの保証人は、ずっと責任を負うのですか?

私は兄に頼まれて、兄が住んでいる賃貸マンションの賃貸借契約の連帯保証人になっています。ところが兄が家賃を長期間滞納して、大家さんから私に支払うように請求されています。 保証人を引き受けた以上、義務があるのは分かりますが、これからもずっと兄の代わりに家賃を負担しなければならないのは到底納得がいきません。私の責任は、いつまで続くのでしょうか。私が契約書にサインして印鑑を押したのは、5年前の契約の最初であり、2年契約でした。その後に更新の合意をしたそうですが、私は知らされていませんでした。
 借家などの契約は、通常更新が予定されており、長期に及ぶことが当事者の認識であることから、更新後の滞納分についても保証人に支払い義務があるというのが最高裁の判例です。但しこの判例は、長期にわたって家賃の滞納があるのに賃貸人が保証人に連絡もせずに契約を更新した末に、高額の支払いを請求してきたような場合には、支払う義務がないとしています。このような判断からすれば、滞納期間のうち、ある程度以降の分は、減額を求めることがあり得るでしょう。また、今後については、また滞納があれば知らせてもらうよう要求しましょう。そして数ヶ月に及ぶような滞納があれば、賃貸契約の解除をするように要求することや、そうした措置をとらないのならば、さらなる更新後の保証債務は負わない旨の通知をすることで、以後の義務を免れることも可能であろうと思います。

 なおご兄弟でもありますし、お兄さんが何故家賃の滞納をしてしまうのかを、確かめることが必要だと思います。もし何かの事情で過重債務の状況に陥っているのなら、きちんと債務整理をして、これ以上の不払いに陥らないような手当をすることが先決です。もし病気などで収入がないのであれば、無理のない家賃のアパートへの転居なども考えるべきでしょうし、社会福祉の手当てなども必要です。

このQ&Aは、過去の相談をもとに掲載しています。題名横の日付の時点での回答ですので、その後の法改正などにより、現在は内容が変わっている場合もありますので、ご了承下さい。